朝起きると宍戸さんはふとんを被って寝ていた。薄い布団だけど熱くないのだろうか。その布団が真 っ白で、日に透けてまるでベールのようだったから。

こっそりとおでこにキスして
「誓います」
って言葉を紡いだ。

貴方の幸せを、第一に。きっとそれは俺の幸せとイコールだから。
唇へのキスなど出来ないけど、見つめていたら頬が熱くなった。あなたはいつか、俺と同じことを願っ て、誓ってくれるのだろうか?目の前にある左手を見て、もう少し起きないでと願って。
薬指に、そっとキス。

「俺、鳳長太郎は、宍戸亮を生涯愛し続けて、幸せにすることを誓います」

一人きりの結婚式。
願いは一つ。
「宍戸さんは、誓ってくれますか?」
寝顔に言ったつもりの言葉は、眠たげな黒い瞳に飲み込まれた。
言葉の出ない、俺。
聞かれるとは思わずに固まってしまった俺を知ってか知らずか、宍戸さんは本当に眠そうにあくびして 、何かを思い出すように逡巡して。
それから。
寝ぼけていたからだろうか。

「そのうちな」

一言言って俺に布団を被せた。
「眠い」
そういう彼の耳も頬も真っ赤で。
お前も、もう一度寝ろ。そう布団に押し付ける手が暖かくて。俺は大人しく目を閉じた。
近い寝息。熱。貴方の、匂い。
とく、とく、とく
心臓が鼓動を立てる。
それが心地よいのはきっと、あなたが同じリズムを刻むから。
とろとろと眠気に引き込まれる。
そっと抱きしめた身体は温かくて。

幸せな夢が見れそうな気がした。












短いけど、幸せな二人を書こうとしたらこうなりました。









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